プロ向け大試飲会!?

先月このブログでご報告した、熊本国税局の優等賞授賞式ですが、

賞状の授与のほかに『管内の全ての出品酒の唎酒が可能!!』という大きい特典があります。その数清酒が115点・焼酎544点と膨大な点数!しかも全てが出品酒ですから、各蔵元さんイチオシの看板品ばかりと言えます。

 

その他にも、『アルデヒド臭』や『ゴム臭』『カプロン酸臭』などといった、『唎き酒用語』のテーマごとの人工香味サンプルや、『山廃仕込』などの特徴ごとのサンプルが用意されていて、プロフェッショナルな勉強も出来ます。

 

 

これだけの唎酒が出来る機会は、通常だと幕張メッセのイベントや、大手卸店さんの展示会くらいの規模でしか有りません。

 

 

自分のような営業系の人間は、普段から展示会などで他社さんのお酒の味を勉強させていただくことが良くありますが、製造担当たる杜氏にとっては数少ないチャンスと言えます。ここで美味しかったお酒について、製造者と造りの方法を議論したり、自社製品と比較したりと、とても刺激的なイベントです。

 

 

(*プライバシーその他の配慮で、参加者様の顔と製品ラベルにモザイク処理をしています。)

 

 

入場者もほとんどが杜氏さんなどの製造者か、蔵の経営者クラスなので、真剣そのもの

の唎酒です。

 

今年も、いくつかのリスペクトする銘柄を発見して、とてもいい勉強になりました。

 

 

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今度は国際賞連続受賞!!

5月1日のことですが、

弊社商品の麦焼酎『ふしぎ屋』が、毎年ベルギーで開催されている

iTQi(国際味覚審査機構)で、最高賞の三ツ星を獲得した事が分かりました。

昨年に続き2年連続の受賞です。(↓昨年の授賞式の写真です。)

 

この機関の審査は、世界中の市販食品・飲料を、ヨーロッパの有力なシェフとソムリエの協会から140人程度の審査員を招き、製品名やラベルなどが分からない完全に『ブラインドテイスティング方式』で点数をつけ、審査員全員の平均点で格付けを行うという厳格なものです。ブランド力に左右されない、真の実力での評価であると言えます。

 

 

先月の熊本国税局の『優等賞』に続き、うれしい報せです。

蔵元としては、美味しさを認めてもらえるのが何よりの励みになります!

 

 

ちなみに、同時に出品した『時の旅人 麦』『五代目 萬力屋 麦』の2商品も、二ツ星を獲得することが出来ました。

今月の月末に、表彰式に出席させてもらう予定ですので、その模様を、ベルギーのブリュッセルからご報告いたします。

 

来年も三ツ星を獲得することが出来れば、三年連続受賞のクリスタル賞に認定されるとか。。。精進あるのみです!

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ダブル受賞!!しかも代表表彰!!

4月20日(金)熊本国税局主催の、平成24年酒類鑑評会の表彰式が行われました。

この鑑評会では、国税局の方と熊本国税局管内(大分・熊本・鹿児島・宮崎)各県の蔵元の人々が鑑定官となり、管内メーカー各社の清酒と焼酎出品酒のブラインドでの審査を行い、香味の優れたものに優等賞を授与を行います。

 

弊社での出品酒は、例年と同じく清酒部門『龍梅 大吟醸』・焼酎部門『ふしぎ屋』を出品して、その両製品共に『優等賞』を獲得することが出来ました。

しかも、清酒『龍梅』では、出品ボトル6本すべてが優等賞とされ、最優秀である代表表彰という栄誉にあずかりました。

 

ちなみに、熊本管内の出品数/優等受賞数は

清酒115点/20点

本格焼酎は544点/160点です。特に清酒部門は狭き門です。

 

当鑑評会では、清酒6本・焼酎3本を出品して、その内1つでも優等を認定されると優等賞となる仕組みです。人間の審査で、しかもアルコールなので、どうしてもブレがある為だと思われます。下の図をクリックで見ていただくと判りますが、6本全て入賞というのは、熊本国税局の鑑評会では、かなり珍しい出来事の様です。

こういった表彰は、あまり大きくメディアに取り上げられることもないので、一般の方のお目に触れることも無いとは思いますが、業界間での技術の研鑽という意味では、非常に重要な意味と価値があります。また、普段クローズアップされることの無い杜氏以下の技術者にとっても、『冥利に尽きる』という醍醐味があります。

 

この日は、弊社自慢の両杜氏の背中がいつもより大きく見えました。

 

次は全国金賞です!来月の発表が待ち遠しい日々です。

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若水と純米酒

今回は、田んぼの話でご紹介した、大嶋さん達の作った酒造好適米『若水』について話します。    

 ここ、清水原(そうずばる)地区を含めて、大分県のこのあたりは、田植えの時期が比較的遅めです。千葉県や宮崎県など、早いところではゴールデンウィーク頃には済んでいるという地域もありますが、だいたい6月頃に行うことが多いようです。品種や気候などの条件によって違うらしいです。

↓6月下旬の、田植え直後の画像です。すでにセミの声が聞こえ始めていて、春というより初夏の空気でした。

 

  ↓ 7月中旬の画像です。梅雨の時期ですが、この日は快晴でした。カブトエビや、ホウネンエビという小さな生き物たちの楽園になっていました。水質が良い証拠かもですね。

 

  ↓稲の花です。あまり知られていないですが、お米にも花があるんですね。ほんのり白い、控えめな花です。

↓晩夏の青空の下、だんだんと稲穂が色づき始めています。

↓刈取り間近の若水たち。作柄も良好です。9月20日頃の大型台風で、川の地形が変わるほどの大水で、一部浸水するも何とか元気でいてくれました!右の写真の土砂の痕ですが、2Mくらいある堤防を越えてました;;上の石碑の手前からの画像です。

 

↓そして収穫されたのが前回も画像に有ったこのお米です。いきなり玄米と精米写真ですみません。。。不覚にも収穫風景が撮影出来ませんでした;;

 

  清水原の若水は、風光り、水澄む美しい自然の土の力と、大嶋さん達チームの愛情で出来ています。そんなお米を使わせてもらって、ウチのお酒が造られます。そんなに大量に収穫できるお米ではないので、主に純米酒や本醸造などに使用されていて、下の画像にある『野津院川』という純米酒も、清水原の魅力の詰まった優しく芳醇な味わいに仕上がっています。このお酒を通してこの美しい地の風を感じてみるのもまた一興ですね。

http://fujii-shuzou.sakura.ne.jp/list3/

 

 

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お米の話

前回の田んぼの話に続いて、今回はお米の話をします。割と基本的な内容ですので、お酒造りに詳しい人には退屈かもしれません。

 

まず始めに、日本酒や焼酎に使われるお米は、通常私たちが食用に使用しているお米とは、違う種類のものを使うことが殆どです。

 

 一般に食用米というと、『コシヒカリ』や『ひとめぼれ』とか『あきたこまち』等が知られていますが、このようなものを『飯米』(はんまい)と呼びます。

 では、我々酒造業界が使用するお米は、『山田錦』や『五百万石』等が有名銘柄であると思いますが、これを『酒造米』とか、『酒造好適米』と呼びます。このような酒造米は、飯米より米粒そのものが大きいものが多いという違いもあります。

 そして、この『飯米』と『酒造米』での大きな違いは、でんぷん質の純度的なものです。

 酒造米は、飯米に比べ、たんぱく質や脂質の少ない、でんぷん質部分の多いお米であることが多いです。

 何故そのような違いがあるかというと、一般的に飯米では、でんぷん質のほかにたんぱく質や脂質を酒造米より多く含んでおり、これが人間の味覚では「うまみ」として感じられます。しかしながら、アルコール発酵過程で酵母菌がアルコールに変えるのは、お米のでんぷん質から出来た糖質で、人間が感じる「うまみ」の部分は不要な要素となるからです。

 また、酒造米には、中心部に『心白』(しんぱく)というでんぷん質の多い層が大きく、外観でも飯米と区別が付くほどです。下の画像で、精米したお米でもはっきりと心白が見て取れます。

  

 また、お米の性質以外でも、精米の仕方についても飯米と大きく違います。

通常飯米では、玄米の状態から、総重量の10%程度を削る精米をします。これだと、精米後に重量が90%程度残るので、『精米歩合90%』と呼びます。酒造米の場合では、多くの場合この精米歩合が70%以下になる場合が多く、大吟醸などでは、35%なんていう贅沢な精米を行います。

      

なぜこれほど削るかというと、先ほどの飯米との成分の違いの事とリンクするのですが、お酒造りには、より純粋なでんぷん質の部分だけを使用する方が良い酒が出来るとされているからです。 なので、弊社で一番上等と言える大吟醸では、35%まで削るため、米粒というより、仁丹のように小さくなっています。70%くらいだと、普通のご飯用より少し小さいくらいの見た目かと思います。

また、削った部分も、決して廃棄とか勿体無いことはせずに、お煎餅などの原料に生まれ変わります。

また、先ほど大体の清酒では、精米歩合70%以下にするといいましたが、中には80%のお酒なんかもありまして、結構美味しかったりもします。そういうのはうちでは造っていませんが、そいいうお蔵さんの技術は凄いと思います^^;

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